1時間雨量が50mm以上の大雨が降ってきたら?避難はいつ・どこへするべき?
〜大雨〜

1時間雨量が50mm以上の大雨が降ってきたら?
避難はいつ・どこへするべき?

地震や津波と比べて、大雨の時は「避難した方がいいかも」といった危機感が生まれづらいと言います。

 

「そのうち止むだろう」「ただの大雨」という油断が、自分の命を危険にさらすことにつながります。

 

大雨は洪水や土砂災害などの恐ろしい水害を生みます。気候変動の影響から、大雨はいつ降ってきてもおかしくないものです。

 

日頃から大雨に対する知識はしっかりと身につけ、避難のタイミングや避難場所の見極め方は心得ておきましょう。

 
 

【基本編】大雨が発生した時の行動

大雨が発生した時は、まず周りの状況を確かめて避難すべきかどうかを見極めましょう。

 

  • 強い雨が長く続いている
  • 突発的な大雨が降ってきた
  • 近くに川や、山などの斜面がある

 

これらの状況に当てはまる場合は、大雨による水害が起こる可能性が考えられます。

 

テレビ、スマートフォン、携帯電話、ラジオ、防災無線などから得られる情報を参考にし、避難のタイミングを判断しましょう。

 

注意報 災害が発生する可能性がある 避難準備 高齢者や乳幼児は避難を開始する
警報 重大な災害が発生する可能性がある 避難勧告 付近の避難場所まで避難する
特別警報 重大な災害が発生中 避難指示 避難が絶対に必要になる

 

POINT 基本的には「注意報」が出た時点で周囲の状況に注意を払いながら避難準備を始め、「警報」が出た時点で、避難は開始するようにしましょう。

 

避難するとかえって危険になるケース

大雨が降り続けたせいで既に浸水している時は、水深の高さによってはかえって避難しない方が良い場合もあります。

 

50㎝ほどの高さまで浸水すると、ひざ下まで水に浸かるほどになります。するとそもそも家から脱出することは困難になる可能性があります。また、ひざ下まで水に浸かった状態で外を移動するのもとても危険です。

 

このような時は、無理に避難場所に行こうとせず、家や丈夫な建物(鉄骨製)の上層階に避難した方が安全です。

 

その後雨が収まりそうにない場合は、上層階にとどまったまま救助を要請しましょう。

 

大雨発生時はすみやかな避難が必要な場所

地下 水は低い方へ流れるため地下施設は冠水しやすい

商業施設や地下鉄にいる時は従業員・駅員の指示に従って落ち着いて行動する

山などの急斜面がある場所 土砂災害につながりやすい

少しでも異変を感じた時はすぐ避難する

 

大雨で冠水した場所を歩く時の注意点

避難している最中に、冠水した場所を歩くのは非常に危険です。足元が見えづらくなっているため、まずケガの恐れがあります。また、マンホールに吸い込まれる可能性もあります。

 

なるべく冠水した場所を歩くのは避けたいところですが、避難場所に行くのにあたってどうしてもそこを通らなければいけない時は、長い棒状のもの(傘や杖などがおすすめ)で足元をよく確認しながら進みましょう。

 

夜に激しい大雨になりそうな時は明るいうちに避難する

冠水した夜道を歩いて避難場所に向かうのはもっと危険です。大雨の影響で街灯が消えている場合もあります。
天気予報をよくチェックし、夜にかけて大雨が予想される場合は、明るいうちに避難を済ませておくことも大切です。

 

避難に適した服装

ヘルメット 頭部分を守れるヘルメットを用意する
大雨の中でも動きやすい長袖・長ズボン
底の厚い靴だと動きやすい

雨用の長靴より履きなれた靴の方が移動しやすい

バッグ 持出品はリュックに詰める

両手は使える状態にしておく

 

大雨発生時は河川や用水路の様子を見に行ってはいけない

大雨が発生すると、氾濫しないかどうかを確かめに河川や用水路の様子を見に行ってしまう人がいます。これは非常に危険なので、大雨が降っているうちは河川や用水路のそばには行かないようにしましょう。

 

増水した川に近づいたタイミングで川が氾濫し、被災する可能性が高まります。ただ様子を見に行っただけ…という場合でも命を落とす危険は十分あるため、周囲の情報収集はテレビやスマートフォンなどを通して行うようにしましょう。

 

大雨が降ってきてあわてないためにすぐできる備え

災害の時に重要になってくるのは、あわてず冷静な行動を取ることです。自分の身を守るためにすべきことは何なのか見極めるためにも、大雨に対する強い危機感や知識は持っておきましょう。

ハザードマップの確認を徹底する

まず、ハザードマップの確認はしっかりと行うようにしましょう。周りのどの場所が浸水しやすいのか、河川や用水路など増水すると危険な場所はどこなのか、自宅や職場の周囲は細かくチェックしておきましょう。

 

その際、避難ルートの確認も徹底しておきましょう。避難場所はどこなのか確認するだけでなく、どのルートを通って避難することになるのかよく理解を深めておくことが大切です。

 

例えば自宅近くに氾濫の危険性が高い川がある場合は、非常時には対岸の避難場所には行けない可能性があります。周囲の避難場所は複数確認しておくと良いでしょう。

周囲で過去にあった災害を知っておく

過去に氾濫した川や用水路がある場合は、氾濫した時どのような被害があったのか、どれくらいの規模の災害になったのか、理解を深めておくようにしましょう。

 

すると川が氾濫する恐れのある降水量が目安として見えてきます。それは実際に大雨が降った時、避難すべきかどうかの判断に役立つでしょう。

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